喉の痛みを伴う病気

胃食道逆流症

食道と胃の境界部には下部食道括約筋があり、食べ物や胃酸を逆流させないようにする仕組みができています。なんらかの原因で強塩酸である胃酸や十二指腸液が食道に逆流することを、胃食道逆流症といいます。

胃食道逆流症は、「逆流性食道炎」「非びらん性胃食道逆流症」「バレット食道」の三つの疾病の総称です。内視鏡検査によって食道の下部に傷やただれが認められれば「逆流性食道炎」、特にびらんが認められなくても同様の症状があれば「非びらん性胃食道逆流症」となります。バレット食道は欧米に多く、扁平上皮である食道の粘膜が、胃粘膜に近い円柱上皮に置換され、その大きさが3cm以上とされています。似た症状のある他の病気ではないことも確認する必要があります。

治療は、主に胃酸分泌抑制剤による内科治療で、胃酸の逆流がひどい場合には、逆流を防ぐしくみを人工的に作る噴門形成手術を行います。胃食道逆流症が起こる原因は、多くは下部食道括約筋が弛緩することによるものですが、食道裂孔ヘルニアや、ストレス、消化不良、妊娠・便秘・肥満などによる腹圧の上昇が原因のこともあります。そのため、内科的治療と併せて日々の生活習慣も見直す必要もあります。

症状としては、一般的には胸焼けや胸痛、咽頭痛、喉のつかえや違和感、嘔吐感、げっぷ、咳がでるなどがあります。胃食道逆流症が原因で喉頭痙攣を起こすこともあり、乳幼児では突然死の一因にもなると言われています。胃食道逆流症は見逃されやすく、食道の炎症が慢性化することもあります。慢性化した食道の炎症やバレット食道は、食道腺ガンの原因になるとも言われており、油断は禁物です。