部位別の症状

咽頭

呼吸器のひとつである気道のうち、鼻腔から咽頭と喉頭までを上気道と言い、喉頭よりも末梢の気管、気管支、肺までを下気道と言います。

咽頭とは、鼻腔から始まって、口腔と奥の部分でひとつに交わり、食道の入り口までを繋いでいる管状の器官のことを言い、咽頭扁桃・口蓋扁桃・舌根扁桃というリンパ組織が密集しています。鼻腔の奥から口蓋垂の裏側にあたる部分を上咽頭、口を開けたとき奥に見える辺りを中咽頭、その下から食道の入り口までを下咽頭と呼んでいます。一般的に「扁桃腺が腫れた」などと言うときには、口蓋扁桃のことを指しています。

咽頭痛を起こす理由は、ウィルスや細菌による感染、喉を酷使したことによる炎症、腫瘍(悪性を含む)、アレルギーや蓄膿症などの体質による慢性的な炎症、自己免疫疾患などがあります。

その中で最も多いのはウィルスによる風邪症候群などの感染性の疾患で、適切な治療を行った場合の予後はほとんどが良好です。細菌性の咽頭炎では、風邪症候群よりも急激に症状が現れますが、原因のほとんどは化膿性レンサ球菌なので、抗生物質で対応できます。

予後に不安が残るものとして、悪性の腫瘍やリンパ腫があります。主な原因はタバコや強いお酒の摂取過多と言われています。嚥下時にしみたり違和感があったりする場合もありますが、自覚症状もなくガンが転移するまで気付かないこともあるので要注意です。その他、大動脈解離などの致死的な疾患からの関連で咽頭痛を起こすことも知られています。